こんにちは~。
ちっちゃなことは気にしないっ!それっ!ワカチコワカチコっ!なりくたろーです。
普段は小さなことは気になりませんが、今回気になることがありました。
それはケフラールとL-ケフラールの違いです。
みなさんは後輩薬剤師から
「センパイっ!ケフラールとL-ケフラールって何が違うんですか??」
ときかれて違いを説明できますか??
りくたろーはまったく説明できないので今回調べてみました~。
目次
ケフラールのおさらい
ケフラールは一般名で「セファクロル」です。
第一世代のセフェム系で細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し,作用は殺菌的である抗生剤です。
ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,大腸菌,クレブシエラ属,プロテウス・ミラビリ ス,インフルエンザ菌に対して抗菌作用を示す。
ケフラールは泌尿器科からの処方でみることが多い印象があります。
おそらく膀胱炎や腎盂腎炎などの起炎菌でもっとも多い大腸菌をターゲットにした処方でしょう。
L-ケフラールの「L」とは?インタビューフォームでみてみた
L-ケフラール顆粒のインタビューフォームを確認してみました。
・セファクロルの1 日 3 回の服用回数は,一般的に患者の立場からすると 煩雑であり,特に昼の服用忘れが多いことから,朝夕 1 日 2 回服用の製剤が望まれた。
L-ケフラール顆粒 インタビューフォームより
このこ とから,製剤学的工夫により,朝夕 1 日 2 回の服用でよいセファクロル持続性製剤を設計した。
・L-ケフラールは胃溶性と腸溶性の 2 種類の顆粒を配合することで,血中セファクロル濃度を早 く高めるとともに長く維持することができる持続性製剤である。
・朝,夕食後の 1 日 2 回投与でセファクロル通常製剤と同等の有用性を示す。
・名称の由来 一般名 Cefaclor の cef を Kef と変形,経口薬であることから oral の ral を語尾につけた。
Lの説明は書いてませんでした。。
持続性にしていることから推測するにLは「LAST(持続する)」か「LONG(長い)」のLでしょう。
ケフラールが250mg×3=750㎎で、L‐ケフラールが375m×2=750㎎で1日の総量は同じになっているんですね。
今まで気にしたことありませんでした。。
その他に違いはないの?
L-ケフラールカプセルは1999年3月末をもって薬科削除になったみたいです。
L‐ケフラールカプセルは21世紀にたどりつかなかったのね。。
ケフラールはカプセル250mgと小児用細粒10%の2剤形。
L‐ケフラールは顆粒のみになっています。
つまり、カプセル、細粒はケフラール、顆粒はL-ケフラールとなります。
ケフラールとL-ケフラールで同じ剤形はないんですね。
はじめて知りました~。
また、L-ケフラール顆粒は腸溶性のコーティングがされているため、噛まずに服用することが大切です。
そして、L-ケフラール顆粒は、胃溶40%と腸溶60%の配合割合が変わる可能性があるため、他の散剤と混合せず分包品のままの調剤が基本です。
制酸剤を配合したり,同時に服用すると,本剤の腸溶性が損なわれるおそれがあるので避けることが望ましい。やむを得ず併用するときは十分に服用間隔をあけること。
このあたりは、併用でPPIなどを服用しているケースもあるのでどうすればいいか悩むところ。。
腸溶性コーティングでないケフラールカプセルかケフラール細粒に変更が妥当と思われます。
最後までお付き合いくださり ありがとうございました~!!