インスリンポンプ療法の処方せんの読み方

インスリンポンプ 処方せんの読み方

こんにちは。薬局薬剤師のりくたろーです!
みなさんはインスリンポンプを使用している患者さんの処方せんみたことがありますか?
今回、はじめてインスリンポンプの処方せんをみたので
どういう風に読めばいいのか勉強してみました。


インスリンポンプ療法とは?

インスリンポンプ療法とは、主に1型糖尿病の患者さんがインスリンポンプを使用して
持続的にインスリンを注入する方法です。
CSII(continuous subcutaneous insulin infusion:持続皮下インスリン注入)とも言われます。インスリンポンプで使用するインスリンは主に超速効型インスリンを使用します。

最近では、持続血糖モニター機能を搭載したインスリンポンプを使用するSAP(sensor augmented pump)療法もできました。
グルコース値を連続的に測定しながら、持続的にインスリンを注入する方法です。

インスリンポンプ療法についてはこちらのサイトがわかりやすいです。
インスリンポンプのメーカー Medtronicのサイトです。
みつけた!かくれ血糖.jp

インスリンポンプの処方せん どんな風に記載されているの?

インスリンポンプの処方箋の例です。

Rp.ヒューマログ注バイアル100単位/ml 10mL/瓶 5瓶

<CSII設定>
ベーサル:
0:00~7:00 2.5U/h
7:00~20:00 4.0U/h
20:00~24:00 3.0U/h
ボーラス:
インスリン効果値:1800/(180)≒10mg/dl/1単位
インスリン/カーボ比:180/50=3.0(夕4.0)単位/1カーボ

インスリンの分泌は2種類ある!?

処方せんに記載のあるベーサル、ボーラスて何のことでしょう?
実は、インスリンの分泌には基礎分泌と追加分泌があります。

基礎分泌とは
生命活動を維持するため、24時間少量ずつ分泌されているインスリン

追加分泌とは
食事などによって一時的に血糖値が上昇するときに、摂取した食事量に合わせて分泌されるインスリン

上記処方箋では、ベーサルがインスリンの基礎分泌、ボーラスが追加分泌を意味しています。


ベーサルの投与単位は、入院で持続血糖モニターをつけて)決めていきます。
処方せんには、時間あたり何単位に設定しているのかを記載しています。

ボーラス(追加分泌)の量を決める要素は2つ

インスリン効果値

インスリン効果値は、1単位の超速効型インスリンで低下する血糖値をあらわしています。
インスリン効果値の目安を算出する計算式として1800ルールがあります。

1800÷(1日のトータルインスリン量)=インスリン効果値

上記の処方せんのように1800÷180=10でインスリン効果値10の患者さんは1単位のインスリンで血糖が10下がります。(インスリン効果値は40~50くらいが多い)

インスリン/カーボ比

インスリン/カーボ比とは1カーボの炭水化物に対して必要な超速効インスリンの量です。
(1カーボとは炭水化物10g)
インスリンカーボ比の求め方に50ルールがあります。

1日の総インスリン量÷50=インスリン/カーボ比

上記の処方せんは180÷50=3.666となるので
1カーボあたり朝と昼は3単位、夕は4単位の指示となっています。

ボーラスのインスリン量を計算してみよう

たとえば、インスリン効果値10 インスリン/カーボ比 4で
夕食前血糖値が200mg/dl 目標値が140mg/dl
夕食の炭水化物70gの場合のボーラス量は

まず 夕食前血糖値を目標の140にさげるために60下げないといけないので
200-140=60
60÷10(インスリン効果値)=6単位

夕食で炭水化物70g=7カーボ摂取するので
7×4(インスリン/カーボ比)=28単位


血糖を補正するためのインスリン+炭水化物を処理するためのインスリン=ボーラスに必要なインスリンなので

夕食前に必要なボーラスインスリン量は28+6=34となり
34単位追加となります。

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