脂質異常症治療薬の名前の由来 まとめ

こんにちは!

田舎の薬局薬剤師りくたろーです。

一昔前は高コレステロール血症といわれていた脂質異常症の治療薬は、薬局で働いているとよくみる薬ですね。

そんな脂質異常症のくすりの名前の由来について調べてみました。

悪玉コレステロール、中性脂肪を下げる薬にはどんな名前の由来があるのかみていきたいと思います。

名前の由来は各くすりのインタビューフォームを参考にしています。

スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)

コレステロールの律速酵素であるHMGCoA還元酵素を阻害することで、コレステロールの合成を阻害するくすり。

 

メバロチン(プラバスタチン)

本剤はメバロン酸の合成を阻害することから、「メバロン酸」と「一般名(プラバスタチンナトリウム)」 から引用してメバロチンとした。

Made in Japanのスタチンです。
1989年発売のメバロチンが大ヒットし、1994年に東京日本橋に建った三共(現:第一三共)の本社ビルはメバロチンビルとも言われています。
メバロチンを発見した遠藤章さんは、ノーベル賞の前哨戦といわれれるラスカー賞を受賞しています。ノーベル賞にはまだ選ばれず。

 

リポバス(シンバスタチン)

本剤はリポ蛋白の異常を改善するとともに血管病変 (動脈硬化) を改善することが期待されることから、 lipoprotein (リポ蛋白) の LIPO と vascular (血管)の VAS をあわせて LIPOVAS とした。

 

ローコール(フルバスタチン)

lower Cholesterol(コレステロールを低下させる)に由来

意外にストレートなネーミングですな。

 

リピトール(アトルバスタチン)

脂質 Lipid から命名した。

Lipidをとる(減らす)からリピトール!
2000年代 世界で100億ドル以上売り上げがあり、5年連続医薬品売上N0.1だったくすりです。

 

リバロ(ピタバスタチン)

脂質をより低下させることで冠血管イベントの発症をより低下させること(Lipids and Vascular event Lowering )を期待し、LIVALO (リバロ)と命名した。

 

クレストール(ロスバスタチン)

波頭、頂上、最上を意味する Crest より命名した。 

リピトールが特許切れで売上が落ちたあと、スタチンの頂上にいましたね。

 

PCSK9阻害薬

PCSK9(proprotein converrtase subtilisin/kexin type9)が結合したLDL受容体はLDLとともにリソソームで分解されてしまう。PCSK9阻害薬はPCSK9がLDL受容体に結合しないようにします。そうすることで、肝細胞上のLDL受容体数が増加し、LDLクリアランスが増加します。

言葉で作用機序を書いてもよくわからない。。
百聞は一見に如かず。レパーサのメーカーHPに作用機序の動画がありました↓

https://www.pcsk9frontier.jp/repatha-profile/mechanism/

PCSK阻害薬はスタチンとの併用必須です。

 

レパーサ(エボロクマブ)

海外の販売名「Repatha」に準じた。

 

プラルエント(アリロクマブ)

プラークの退縮、質の改善をイメージし、「エント」、にはプラークをエンドさせる(退縮、質の 改善)という意味が込められている。

 

MTP阻害薬

適応はホモ接合体家族性高コレステロール血症のみ。作用機序はジャクスタピッドの処方が出そうなら勉強することにしよう。。

ジャクスタピッド(ロミタピドメジル)

特になし

 

レジン(陰イオン交換樹脂)

小腸での胆汁酸の再吸収を抑制し、便中への排泄を促進させる。その結果、コレステロールから胆汁酸への異化が促進し、血中コレステロールを低下させるくすり。

 

クエストラン(コレスチラミン)

名前の由来 特になし

 

コレバイン(コレスチラミド)

コレステロール(cholesterol)の代謝物である胆汁酸を吸着(bind),排泄 させ作用を示すことから CHOLEBINE と命名した。

 

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

小腸における食事や胆汁からのコレステロール吸収を選択的に阻害するくすり。

脂溶性ビタミンの吸収には影響しません。

ゼチーア(エゼチミブ)

一般名エゼチミブから命名した。

 

ゼチーアの合剤

ロスーゼット

配合成分の一般名である、ロスバスタチン(Rosuvastatin)及びエゼチミブ(Ezetimibe)から命名 した。

 

アトーゼット

配合成分の一般名である、アトルバスタチン(Atorvastatin)及びエゼチミブ(Ezetimibe)から命 名した。

この流れから他のスタチンとの合剤がでても名前が予想できそうです。
プラーゼット、ピターゼット・・・

 

プロブコール

コレステロールの胆汁への排泄促進によりLDLコレステロールを低下させる。

シンレスタール(プロブコール)

「新しい」という意味のシンとコレステロールを「下げる」という意味のレスをとり、シンレスタールと命 名した。

 

ロレルコ(プロブコール)

lowered elevated cholesterol からLorelcoと命名

 

フィブラート系薬

トリグリセライドの合成を抑制する。脂質異常症のくすりでは、スタチンに次ぐ主要なくすりですね。

 

ベサトールSR(ベサフィブラート)

脂質代謝の異常を抑制することから、ベザフィブラート bezafibrate と抑制を表す control より、ベザトール®SR(Bezatol®SR)と命名。
SR は、徐放性 sustained release に由来する。

 

ベザリップ(ベサフィブラート)

脂質異常症に対する治療薬であることから、本剤の有効成分であるベザフィブラート bezafibrate と脂質 lipid より、ベザリップ®( BEZALIP®)と命名された。

2018年に販売終了。ベサトールSRと同じ薬なのにこちらはSRがつかないんですね。

 

リピディル(フェノフィブラート)

「Lipid(脂質)に対する Ideal(理想的な)agent(薬剤)」をイメージし文字を合成して、英 名で LIPIDIL、日本名でリピディルと命名した。

 

トライコア(フェノフィブラート)

従来はコレステロール中心の治療が行われてきたが、今後はメタボリックシンドローム の概念等により、トリグリセライド低下の重要性も認識されるようになると考え、 「Triglycerides(トリグリセライド)治療も高脂血症治療のcore(コア)の一つとなる」事をイ メージし、日本名でトライコア、洋名でTRICORと命名した。

 

リポクリン(クリノフィブラート)

本剤の対象疾患である高脂質血症の「リポ蛋白をクリーンにする」より『リポクリン』とした。

 

パルモディア(ペマフィブラート)

「選択的 PPARα モジュレーター(Selective Peroxisome Proliferator-activated receptor-α modulator: SPPARMα)」として作用を発現することより PARMODIA と命名。

 

ニコチン酸系薬

遊離脂肪酸の産生を抑制するくすり。

ユベラN(トコフェロールニコチン酸)

「若々しい」という意味のラテン語(Juvenilis)からとったユベラと、そのニコチン酸エステルという 意味。

トコフェロールニコチン酸エステルは、ビタミンEとニコチン酸を結合させた誘導体です。

ユベラNはN(ニコチン酸)がくっついているので、ユベラ錠50mgと適応も違います。ややこしい。。

 

ペリシット(ニセリトロール)

化学名 (Pentaerythritol Tetranicotinate) より由来

 

コレキサミン(ニコモール)

特になし

コレバインといつも頭の中でぐちゃぐちゃになってます。
さっきコレバインの名前の由来を覚えたのでこれからは大丈夫か!?

 

不飽和多価脂肪酸

魚油多く含まれるオメガー3多価不飽和脂肪酸のくすり。

エパデール(イコサペント酸エチル)

本剤の成分 EPA-E の EPA に由来する。

 

エパデールS

本剤の成分 EPA-E の EPA に由来する「エパデール」に Small、Smooth および Seamless capsule を示す「S」をつけたもの。

 

ロトリガ(オメガー3脂肪酸エチル)

low triglyceride より Lotrigaと命名

 

その他の脂質異常症治療薬

ハイゼット(ガンマオリザノール)

特になし

 

MDSコーワ(デキストラン硫酸エステル)

医療用のデキストラン硫酸エステル製剤(Medical Dextran Sulfate)を由来とする。

 

エラスチーム(エラスターゼES)

Elastaseの「Elas」+Enzymeの「zym」から命名した。

その他の脂質異常症治療薬は薬局でみたことないですね。。

まとめ

脂質異常症治療薬の名前の由来はいかがだったでしょうか。

脂質異常症のくすりは、やはりLipid(脂質)から由来のある名前がいつくもありましたね!

それでは今回はこのあたりで!また今度!

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